21 Nov 2025
- 技術解説
技術解説
公開日:2025.11.07 | 最終更新日:2025.11.13
Contents
こんにちは。accessory jewelry masamuneです。
本日は、原石から磨いて宝石になるまでの過程をご紹介します。
今回宝石研磨していくのは、ブラックトルマリン。
別名:ショール
和名:電気石(でんきせき)
モース硬度:7~7.5
※モース硬度とは宝石の硬さを表します。10段階あり、1が柔らかく、10が最も硬いです。

トルマリンは強度があり加工しやすい宝石です。
熱すると、静電気が発生し、周りの埃を吸い寄せる姿から電気石と言われるようになりました。
トルマリンは、ピンクトルマリン、グリーントルマリンなど、様々なカラーが存在し、
トルマリンには全ての色がある、と言われるほど。
色別の名前もあり、鉄を多く含むことで深い色合いを持つブラックトルマリンは、ショールとも呼ばれています。
トルマリンという名前はグループ名で、色により別の宝石のような呼び方をされているので、混乱してしまいそうですね😌
今回はオーバルカボションに加工していきます。
上部をぷっくりとしたドーム型に、底面は平に仕上げます。
カボションカットは宝石本来の自然な色合いや、模様を楽しむことができます。

原石そのままは大きいので、大まかなサイズにカットしていきます。
摩擦熱で宝石が熱くなったり、振動で欠けやすくなるので、水につけながら作業を進めます。
平面研磨機を使用し、少しずつ形を整えていきます。

側面は結晶構造が柱状になっていることがわかる綺麗な六角柱をしているのですが
今回はカボションでオーバル形の丸みを目指すため、しっかり削ります。

底面からドーム状の丸みを目指して角度をつけながら研磨しています。

角が取れ、カボションらしい丸みができました。

ある程度形ができれば、細かいやすりに切り替えて丁寧に形を整えます。

この時も宝石に対して平行に削るのではなく、底面から上に向かって丸みを意識しています。
精密研磨用のダイヤモンドペーストを使用して、より艶出ししていきます。

磨き残しが無いように、丁寧に様々な角度から磨いていきます。

すると、ザラザラなマットな質感から艶が出てきます。

最初のゴツゴツとした原石から
ぷっくりとしたドーム型に生まれ変わりました。

トルマリンの多くは柱状結晶をしています。
断面を切り取って研磨しているので、結晶構造の筋っぽさを残しつつ、
ガラス質のような艶に仕上げることができました。
このような模様が出る宝石は世界に一つだけの表情を見せてくれるので
加工する工程が進むほどワクワクしますね。
磨いたブラックトルマリンをリングに仕上げました。

神秘的な模様を活かしたいので、メルト加工したシルバーをアクセントに。
どこから見ても表情が異なる、ずっと眺めていたいようなリングができました。

masamuneでは、ターコイズをはじめ、ラピスラズリやタイガーアイ、アメジストなど
多くの宝石を研磨し、宝石のサイズ感や、全体のデザインをこだわって製作しています。
どの宝石も磨いてみるまではどんな表情を見せてくれるかわかりませんが、
磨かれた宝石が世界に一つだけなのは間違いなしです。
ぜひお手にとってみてくださいね。
masamuneでは、ご購入された商品の
サイズ調整や、メンテナンスも行いますので
お気軽にお問い合わせ下さい。
また、万が一、アクセサリーが壊れてしまった場合もmasamuneで修理を承ります。
大切なアクセサリーを永く安心して身につけていただけます。
※材料の追加が必要な場合は、別途費用が掛かる場合がございますのでご了承ください。
大分店、東京店共に実店舗では、ご紹介した商品に加えてこれからの季節ぴったりなアクセサリーをたくさんご用意しています。
遠方にお住まいの方もオンラインショップでご購入いただけます。
商品に関する詳細やご不明点については
電話・メール・InstagramのDMのいずれかからお問い合わせください。
jewelry accessory masamune
Tel:0975949339
mail:masamuneapr01@gmail.com
Instagram:@masamune
オンラインショップ:https://masamune.buyshop.jp/